土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和6年度予算特別委員会-03月07日

○委員(土屋準君) 教育費におきましては、まず、御成門小・中学校の小中一貫教育校への移行についてお伺いをいたします。港区では、全ての区立幼稚園、小・中学校で幼・小中一貫教育を推進しておりまして、中でも小・中学校の施設が一体、または併設する学校について、学校間の連携、協力を推進することによる教育効果を見込み、小中一貫教育校への移行を進めてきました。
 これまで、平成22年にお台場学園、平成27年に白金の丘学園、令和5年に赤坂学園が順次開校し、赤坂学園の開校をもって、施設一体型小・中学校の小中一貫教育校への移行は完了いたしました。残る区立学校の中で唯一、学校施設が併設し、かつ通学区域が一致する、御成門小・中学校の小中一貫教育校への移行検討が進められてきましたけれども、今年4月から御成門学園に移行することとなったところでございます。
 これまでの小中一貫教育校には、統廃合に合わせた開校ですとか、校舎の建て替えに合わせた開校というのがありましたけれども、今回は、特にそうしたものがなく、これまでに比べると、比較的準備期間が短い開校になるのではないかというふうに思っております。また、御成門中学校の特徴として、通学区域外の小学校からの進学というのが多いということがあるかと思います。
 港区には、これまでの小中一貫教育校への移行による知見の蓄積があると思いますけれども、保護者の方などには、小・中学校を兼務する教職員の業務負担増ですとか、中学生が小学生の面倒を見るなどで生徒たちに負担が行き過ぎないかですとか、進学実績、部活動の実績など、これまでよかった環境の継続ができるかなどの不安があると思います。
 そこで質問ですが、御成門小・中学校の小中一貫教育校への移行についてどのような点で留意していますでしょうか。

○学務課長(鈴木健君) 小中一貫教育校への移行に当たっては、教職員や児童・生徒の負担にも配慮し、運営方法を直ちに大きく変更することはせず、現在の運営や、先行する小中一貫教育校の事例を生かしたカリキュラムの作成を行っております。また、入学希望者が減ることのないよう、制度概要や移行効果を在校生、入学予定者に対し、丁寧にお知らせするとともに、施設を共用する機会が増えることを想定し、施設の安全を再点検するなど、移行に向けた準備を進めております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。いろいろ留意しているかと思いますけれども、保護者の方は新しい制度になるとどうしても不安を感じる方も多いと思いますので、よろしくお願いいたします。これで、施設が一体または併設する学校についての小中一貫教育校への移管というのは、一応一段落するのではないかというふうに思っております。
そこで質問ですが、今後ほかの小中一貫教育校への移行について、どのように考えていますでしょうか。

○学務課長(鈴木健君) 教育委員会がこれまで行ってきた小中一貫教育校導入の前提は、小・中学校施設が一体または併設していることを条件としており、その条件に一致する学校は本校が最後となるため、現時点で、さらに小中一貫教育校を拡大していく予定はありません。将来的に校舎の改築等により、前提条件が整う状況が生じた場合には、その時点で、保護者や地域の声を伺いながら、新たな移行を検討してまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。今のところ、これで一段落ということですけれども、新しい仕組みを進める際には、ぜひ地域の方とか保護者の方にもよく意見を聞いて進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いたします。
次に、芝浦小学校及び芝浜小学校の通学区域見直しについてお伺いいたします。補足資料もありますので、御覧いただければと思います。
芝浦海岸地域の人口増加を受け、令和4年4月にそれまでの芝浦小学校の通学区域を分け、芝浜小学校が開校いたしました。通学区域は、芝浦一丁目から三丁目までは芝浜小学校、海岸三丁目は芝浜小学校と芝浦小学校に分かれ、芝浦四丁目は芝浦アイランドが芝浜小学校と芝浦小学校に分かれて、残りは芝浦小学校というふうになっております。
この通学区域の設定に当たっては、通学距離と各学校の規模、開校時点の各学校の就学予定年齢児童の居住分布等を考慮して決定されたということでございます。特に人口の集中する芝浦アイランドの地域については、人口規模や各住宅の立地を考慮し、児童数の多い4棟の高層住宅のうち、北側の3棟を芝浜小学校、南側の1棟を芝浦小学校の通学区域とされました。
ところが、補足資料見ていただくと分かりますけれども、通学区域決定当時、これは令和元年度ですが、このときに見込んだ開校時点の小学1年生から6年生世代の居住割合というのは、芝浜小学校の区域が43.9%、芝浦小学校の区域が56.1%ということで、芝浜小学校の区域が少ないようなくらいでありましたけれども、開校時点、これは令和4年4月ですが、その時点では芝浜小学校の区域が45.1%、芝浦小学校の区域が54.9%と、芝浜小学校の区域が少し増加し、さらに昨年4月時点では、芝浜小学校の区域が48.8%、芝浦小学校の区域が51.2%とほぼ拮抗する状況になりまして、同時点の未就学児の居住割合では、芝浜小学校の区域が56.5%、芝浦小学校の区域が43.5%と、逆転する状況が生じてきております。こうして見ると、芝浜小学校の児童数の増加が予想よりも大きくなっていまして、このまま児童数の増加が続くと、芝浜小学校は教室不足に陥るのではないかというふうに思われます。
そこで質問ですが、この児童数の割合の変化により、通学区域の見直しも考えなければならないかと思いますけれども、どのように考え、また、その結果児童数の割合はどのようになる見込みでしょうか。

○学務課長(鈴木健君) 各学校の児童数や教室数、通学区域の人口推移の動向等を踏まえ、現在通学区域が2分割されている芝浦アイランド地域を全て芝浦小学校の通学区域とする方向で、検討を進めております。当該区域の見直しにより、今後の児童の居住割合は、芝浦小学校区域に65%、芝浜小学校区域に35%程度になる見込みです。これにより、現在の芝浦、芝浜両校の現在の教室数の中で収まると想定しております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。芝浦アイランドは2つの区域に分かれていましたので、1つの区域になるというのは、ひとつ分かりやすいのではないかというふうに思います。ただ、この通学区域が変わるというのは異例のことではないかと思いますので、これは逆に、何度も変更されるようになると、安定性に欠けるということになるのではないかというふうに思っております。
そこで質問ですが、今後の見直しについて、どのように考えていますでしょうか。

○学務課長(鈴木健君) 今回の区域設定は、毎年更新されている人口推計や、実際の児童人口の推移を確認し、将来を見越した形で設定しており、現時点で通学区域を再度見直す可能性は少ないと考えております。今後、突発的な地域的人口変動など、やむを得ず区域の再変更が必要となる事態が生じ得る場合には、児童や保護者に混乱を与えないよう、早期の検討と丁寧な周知を行ってまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。そうそう、また見直しというのはないかと思いますけれども、こういう、区域が変わるとか新しいことになりますと、やはり保護者の方とか児童とか、不安になるかと思いますので、ぜひ丁寧に対応していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
以上で質問を終わります。

○委員長(うかい雅彦君) 土屋委員の発言は終わりました。

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