○委員(土屋準君) 民生費のときに、父親の存在というのはなかなか忘れられがちになるというお話をさせていただきましたけれども、実は、今日私がしていますこれは、ハリー・ポッターのグリフィンドールという寮のデザインだそうですが、私の娘がテーマパークか何かに行ったときに、お土産だといって買ってきてくれたものでして、一応、父親というのも忘れられていないのだなということを感じさせていただいたところでございます。
ということで、今日は、妊娠期における父親の役割の啓発についてお伺いしたいと思います。先ほどもやり取りがありましたけれども、今日は母子手帳についても触れさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
以前にも質問で取り上げましたけれども、ある研究で、父性とか母性というのがあるのですが、それを合わせて親性と呼んで、親性の脳の発達、親性脳というものを対象にした研究があるそうですけれども、この親性の脳の発達に男女差はないという研究結果が得られたということだそうです。
それでは、親性の脳がいつから発達するのかというと、母親のほうは妊娠があるから分かるのですけれども、父親の親性の脳がいつから発達するのかというのを調査したところ、パートナーの妊娠期からだったそうです。ただ、個人差が大きくて、勤務時間が長い男性は発達が遅かったそうですので、男性も育休だけでなく、産休も取得したほうがいいのではないかということでした。
研究の結果、親性の脳の発達を支援する取組、例えば育児支援学級の普及や、思春期前から継続的な乳児との触れ合い体験学習、パートナーとの円滑なコミュニケーションを外部からアシストする育児支援技術の開発などが求められております。こうした支援の実現は、パートナーや子どもを含む家族の幸福度、さらには次の子を持ちたいという出産意欲を向上させ、日本の少子化対策にも大きく寄与するのではないかと言われております。
区では、両親学級で妊娠中や産後の心身の変化や、お産の経過、妊娠、出産と変化していく夫婦のコミュニケーションや、父親の役割などを学ぶ部分を提供しているとのことです。こうして見ると、妊娠・出産を契機とした時期にする啓発というのは、先ほど紹介ありましたけれども、母子手帳も活用できるのではないかと思います。母子健康手帳と言いますけれども、確かに母と子の健康は第一ですので、こうした名前は仕方ないのですが、父親となる男性にも、親になる学びを提供できるのではないかと思っております。
そこで質問ですが、母子健康手帳など、妊娠・出産を契機とした時期に配付するものを通して、父親となる男性にも親になる学びを提供できればと思いますが、現在どのような取組をしていますでしょうか。
○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、妊娠期から父親としての意識を高め、積極的に子育てに取り組めるよう、妊娠届の提出の際にお渡しする母と子の保健バッグに、妊娠中の母親への配慮や、父親の育児を促す冊子を同封して、啓発を行っております。また、父親の役割、子育てに主体的に関わるための心構えや、役に立つ情報を掲載するなど、東京都が作成した子供手帳モデルの内容も参考にして、母子健康手帳の内容の充実に取り組んでおります。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。父親の役割を記載したり、父親に読んでもらう別冊みたいなものを同封したりと、いろいろ現在も取り組んでいることが分かりました。
そこで質問ですが、今後父親が母子健康手帳や、こうした手帳と並行して運用しているアプリを、より活用しやすいようにする工夫が必要だと思いますが、どのように取り組んでいますでしょうか。
○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区では、父親を含めた保護者が、母子健康手帳を手に取り、記録や育児情報などを活用しやすくする観点から、令和6年度から母子健康手帳の名称に、親子手帳と併記することといたしました。また、みなと母子手帳アプリについても親子と併記することとしており、手帳・アプリ双方の媒体について、今後、父親が気軽に御利用いただけるよう、積極的に周知を図ってまいります。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。
先ほどもやり取りがありましたけれども、親子手帳というのを併記するということで、ぜひそうしたことを通して、父親の役割というのを啓発していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。