土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和6年度予算特別委員会-02月27日

○委員(土屋準君) それでは最初の質問を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 歳入におきましては、都区財政調整制度についてお伺いいたします。
 まず、都区間の配分割合の協議状況についてです。昨年度に行われた都区財政調整協議は、令和2年度に児童相談所の開設に伴う都区間の配分割合について、特例的な対応として決着した55.1%について改めて協議することとなっていましたけれども、都区双方の主張が平行線のまま、合意に至ることができませんでした。その結果、令和5年度の都区財政調整協議がまとまったのは、令和5年度が始まってから5か月が経過した、昨年、令和5年9月の都区協議会でした。年度内で決着しなかった例は、直近といいますか過去の一番近い例で昭和54年度の都区財政調整協議で、都議会の第2回定例会まで延長した事例があるということで、そのような状況だそうですけれども、昭和54年度と言うととても直近とは言えないぐらいなのですけれども、昨年度の協議というのはそれ以来の異例の事態と言えるかと思います。
 都区間の配分割合については、当面の間、55.1%が維持されることになりましたけれども、今年10月には品川区で児童相談所の開設が予定されておりまして、児童相談所の設置区は23区の約4割を占める9区となります。児童相談所をめぐる都区間の配分割合の協議を今後加速していくことが必要ではないかと思います。
 そこで質問ですが、都区間の配分割合について現在どのような協議が行われているのか、お伺いします。

○財政課長(山越恒慶君) 児童相談所の設置に伴う都区間における配分割合の協議は、昨年度の協議では結論が出ず、東京都側と港区側双方で構成されるプロジェクトチームとワーキンググループが設置され、児童相談所の事務の法律上の位置づけや、都区間の役割分担の大幅な変更に関する考え方を改めて整理することとなりました。この間、プロジェクトチームが1回、ワーキンググループが2回開催され、現在は児童相談所に関する、東京都、特別区、児童相談所設置区の権限や事務の位置づけの確認が行われている状況となっております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。
一応、今そのような協議を続けているということだと思いますけれども、まだまだこれから続く協議が大変ではないかと思っております。
それでは現在の協議状況に対する区の考えについてお伺いしますけれども、港区は平成15年度以降、都区財政調整普通交付金の交付を受けていない、いわゆる不交付がずっと続いております。令和5年度算定結果におきましても、港区は139億円の財源超過となっておりまして、普通交付金の唯一の不交付区となっております。いわゆる2番手は渋谷区の、6億円余りの交付金を受ける算定になっており、いわゆる3番手の千代田区は36億8,000万円余りの交付金を受ける算定となっておりますので、港区の139億円の財源超過額というのがいかに突出しているのかということが分かります。そうしてみますと、これだけ大きな財源超過額となっている港区では、仮に都区間の配分割合が変更されても、普通交付金は交付されない可能性が高いのではないかと思われます。
そこで質問ですが、児童相談所に関する都区間の配分割合をめぐる協議の状況について、どのように感じているのか、また考えているのか、お伺いします。

○財政課長(山越恒慶君) 児童相談所の特別区への移管は、都区の役割分担の明らかな変更であり、特別区の役割に見合った財源が確実に保証される必要があります。各区における児童相談所の設置は、昨年10月に特別区で8番目の児童相談所が開設されるなど着実に進んでおり、都区間の財源の配分割合の協議が調わない現状は、都区財政調整交付金の総額が変わらないまま、児童相談所関連経費を含めた特別区の需要を賄うことになるため、各区の事業執行に大きな影響を与えるものと考えております。都区のプロジェクトチームやワーキンググループでの検討状況を注視しつつ、区側の考えに沿った整理となるよう努力してまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。
港区にとっては実質あまり変わらないような内容かもしれませんけれども、都区財政調整というのは、特別区制度にとっても本当に大きな特徴になるものだと思いますので、児童相談所という業務が区に移管されたということを大きく捉えて、ぜひ協議を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(うかい雅彦君) 土屋委員の発言は終わりました。

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