土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和5年度予算特別委員会-02月22日

○委員(土屋準君) 歳入におきましては、都区財政調整についてお伺いしたいと思います。
 初めに、都区財政調整協議会での都区双方の主張についてです。児童福祉法の改正により、特別区においても児童相談所の設置ができることとなってから、今年2月の豊島区の開設で7区が児童相談所を開設しています。都区財政調整の都区間の配分については、以前は東京都側が45%、区側が55%となっていましたが、児童相談所業務の一部の区への移管が行われた令和2年度に、区側の配分割合が0.1%引き上げられ、55.1%となっております。
 ただ、このときも都区の見解は分かれていて、東京都は、児童相談所運営に関する都区の連携協力を一層円滑に進めていくための特例的な対応として、3年後に改めて協議するとして決着したものと記憶しております。その3年後に当たる今年度の都区財政調整協議では、改めて児童相談所の開設に伴う都区間の配分割合を協議することとなっていたと思いますが、報道によりますと、現時点では都区双方の主張が平行線で、このため財政調整をめぐる関連条例案は、15日に開会した都議会第1回定例会に提出されるめどが立っていないと聞いております。
 そこで質問ですが、今年度の都区財政調整協議では、都区間の配分割合について、都区双方がどのような主張をしているのか、お伺いします。

○財政課長(山越恒慶君) 都区間の財源配分をめぐっては、東京都側は、児童相談所の設置は東京都に依然として義務づけられていることから、役割分担の大幅な変更には該当しない。配分割合は変更せずとも財源保障はなされており、特別区の財政運営に支障はないとの主張を繰り返しております。
これに対して特別区は、児童相談所は児童相談行政の中核を担う機関であり、東京都から区に権限が移管されることは、それ自体大幅な役割分担の変更となるものであると主張しております。併せまして、都区間の財源配分の協議は、市町村財源である調整税を役割分担に応じて分け合うものであり、役割分担に応じて配分割合を定めた上で、都区双方がそれぞれの財政運営に責任を持つことが、独立対等関係にある自治体同士のあるべき姿であることを主張しております。

○委員(土屋準君) 分かりました。やはり平行線で進んでいるようですけれども。
次に、目指す決着についてお伺いいたします。今年の10月には葛飾区でも児童相談所の開設が予定されているなど、児童相談所の開設は着実に進んでおります。よって、児童相談所関連経費として、基準財政需要額も増加してきております。区民に最も身近な基礎自治体である特別区が児童相談所を設置し、子どもの命と権利を守るために大きな役割を果たしていくためには、都区の役割分担に応じた配分割合の変更が必要であると思っております。さらに、武井区長は特別区長会の副会長を務めていて、23区全体を代表して交渉する立場にあると思います。
そこで質問です。都区財政調整協議でどのような決着を目指すのか、お伺いいたします。

○財政課長(山越恒慶君) 特別区における児童相談所関連経費は、来年度開設を予定している葛飾区を含め、8区の合計で約125億円。今後の設置を予定している全ての区が開設した場合には約320億円となり、財政調整交付金の財源である調整税等の約1.5%に相当する規模となる見込みとなっております。基礎自治体である特別区が、これまで以上にきめ細かく迅速に対応できる児童相談体制を強化していくため、児童相談所関連経費について、実態に見合った財源が確実に保障されることを特別区全体として目指してまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。やはり児童相談所の移管というのは、結構大きなものだと思いますので、これは子どもの命に関わる問題ですので、ぜひしっかりとした体制が取れるように、協議を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(黒崎ゆういち君) 土屋委員の発言は終わりました。

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