土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和4年度予算特別委員会-03月01日

○委員(土屋準君) 総務費におきましては、初めに、SNSによる情報発信について、お伺いをいたします。
 令和3年度予算特別委員会で、私は、広報というのはただ発信をしておけばいいというわけではなくて、必要な人に必要な情報が効果的に届くということが必要だと。そして、広報戦略には、効果的に届く、そのような工夫をしていくことが必要だという質問をしました。
 その後、区は、LINEを活用して、事前登録の上、欲しい情報をあらかじめ選択した利用者に対して、利用者が自分で別途検索することなく、必要とする情報を適切なタイミングで自動的に届けるというプッシュ型の情報発信を開始いたしました。従前の紙媒体、あるいはホームページ等による情報発信では、自分からその情報に接しようと思わないと、なかなか接することができないということがありましたので、プッシュ型の情報発信というのは、必要な人に必要な情報が効果的に届く有効な手段であると思っております。
 また、区は、ICTに関する区民の意識調査を実施したり、あるいは様々な区政情報を確実かつ効果的に届けるため、広報やPRに知見のある専門家を広報専門支援員として設置するなど、伝える広報から伝わる広報へという転換を図る取組をしております。
 そのような中、区は昨年、インスタグラムですとかLINE、ツイッターの広告枠を活用して、港区にお住まいの若い世代の方へとして、ワクチンを正しく理解して接種を受けましょうと、ワクチン接種を知らせる情報発信を行ったと聞いております。私は若い世代ではないので、来なかったのですけれども、そのようなことをしていたと聞いております。
 LINEの登録システムを活用したこのプッシュ型の情報発信でも、まずは事前登録をしなければならないため、こうした広告枠の活用というのは、さらに有効な手段ではないかと思っております。
 そこで質問ですけれども、昨年行ったこのSNSによる情報発信の効果というものはどのようなものだったでしょうか。

○区長室長(横尾恵理子君) 昨年、令和3年8月27日から12月31日まで、港区に関わりのある若い世代の方にターゲットを絞り、新型コロナウイルスワクチンの接種勧奨のため、広告用バナーを作成し、インスタグラム、LINE、ツイッターの3つのSNSで広告を活用した周知を実施いたしました。
その結果、広告を実施していなければ接点を持つことができなかったと想定される多くの若い世代の方々に、合計16万回以上の広告を表示させ、伝えたい情報を伝えたい方々に効果的に届けることができました。
SNS広告は、ターゲットを絞り、区のSNSをフォローしていない方々にも情報を届けることができ、費用対効果も高く、区の情報発信における新たな効果的な手法の一つだと考えております。

○委員(土屋準君) 効果的な情報発信であったと思っております。
来年度予算案では、SNS情報発信として、若い世代を中心に区政情報を的確に届けるため、SNSを活用し、広く効率的に区政情報を発信するとしております。とりわけ若い世代は、紙媒体の情報に触れる割合が少ないと考えられますので、情報発信の工夫が重要だと思います。
そこで質問ですが、来年度はSNSによる情報発信をどのように行っていきますでしょうか。

○区長室長(横尾恵理子君) 令和4年度については、ツイッターやLINE、フェイスブックを活用した日々の情報発信に加えて、令和3年度に実施したSNS広告の実施結果を踏まえて、ツイッター、LINE、フェイスブック、インスタグラムなどのSNS広告を効果的に活用し、区政情報を積極的に発信してまいります。
発信するテーマごとに、広告用バナー、またはスライド動画を作成し、動きのある映像を中心に発信することで、特に日頃区政との接点が少ない若者にも関心を持ってもらい、区政への理解や参画と協働につながるような工夫を図るとともに、SNS広告の各媒体への日々の出稿量の調整などをきめ細かく行いながら、迅速かつ柔軟な情報発信に努めてまいります。

○委員(土屋準君) 動きのある動画など、そのような工夫はぜひ大切だと思います。今後も戦略的な広報の工夫をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、区におけるDX、デジタルトランスフォーメーションの推進についてお伺いいたします。
初めに、職員のICTリテラシーの向上についてです。令和4年度の予算概要を見ますと、データ技術を活用した多くの事業が計上されております。区は、本年4月に、DXを推進しデジタル技術の活用による区民の利便性の向上と業務改善の取組を強化するため、新たな組織を設置するとしており、ますますDXの取組が加速していくことが期待されます。
中でも、業務改革は、BPR、Business Process Reengineeringとも言われ、DXの柱の一つとなっております。デジタル技術が進化する中で、日々の業務にICTを活用することで、効率的に業務を処理することが、行政においてもこれまで以上に重要になってくるのではないかと思います。
そのためには、職員一人一人がICTを活用する力、いわゆるICTリテラシーを高めていくことが必要ではないかと思いますけれども、そこで質問ですが、来年度、区ではどのように職員のICTリテラシーを向上させていくのでしょうか。

○情報政策課長(山越恒慶君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機とした新しい生活様式の実践や、ICTの進展に伴い社会状況が変化していく中で、DXの取組をさらに加速していくためには、全庁横断的にICTリテラシーを高めていくことが重要です。
来年度は、全職員に対してDXの知識に関する研修を実施するとともに、デジタル技術を活用して、事務処理の効率化や区民サービスの向上につながる気づきを得ることを目的として、管理職や一般職それぞれの職責に応じた研修を行います。
さらに、庁内での取組事例やICTに関する最新情報を定期的に発信することにより、職員のICTリテラシーの向上に取り組んでまいります。

○委員(土屋準君) 分かりました。
それでは、庁内の各部門への支援についてお伺いいたします。
予算概要には、重点施策の5として、港区版DXを加速するための施策として、7億4,025万円が計上されております。その中に、庁内DXの推進として、各部署の課題解決や業務効率化に向けた業務効率化ツールの導入支援や、ICT活用導入支援が掲げられております。
ICTに関する職員の知識を高めていくことはもちろん重要だと思いますけれども、ICTは専門性の高い分野でもあり、自分たちの業務にどう活用していけばよいのかといったところを具体的に判断していくことはなかなか難しいのではないかと思われます。
そこで質問ですが、庁内DXを推進していくために新たに設置される組織が、様々な部署に対して支援をしていくことが必要だと考えますが、来年度、どのように取り組んでいくのでしょうか。

○情報政策課長(山越恒慶君) 庁内のDXの取組を推進していくためには、まず、各部署の業務において、事務処理のデジタル化が進んでいない理由や、エクセルなどのアプリケーションを活用していても、効果的に処理ができていないなどの課題を把握していくことが必要です。
デジタル推進担当は、各部署へのヒアリングを行いながら、既に導入しているエクセル等のアプリケーションを活用したツールを継続的に使い続けていくための支援や、各課の事務に合ったICTの活用を提案するとともに、電子申請の拡充、手作業で行っている事務のデジタル化による事務処理の効率化や、区民サービスの向上に向けた支援など、各部署におけるDXの取組をきめ細かく支援してまいります。

○委員(土屋準君) ぜひよろしくお願いいたします。
次に、衆議院議員選挙の選挙区割りについてお伺いをいたします。
これは、令和2年度決算特別委員会で取り上げましたけれども、衆議院議員選挙の選挙区割りの改定案が、衆議院議員選挙区画定審議会から今年6月までに出されます。前回、平成29年の改定の際には、東京都の定数配分を変えずに、人口が最も少ない選挙区の人口の2倍未満に収めようとしたため、細かい区割りになったのではないかと思います。つまり、なるべく人口を均等にした選挙区割りにしないと、2倍以上の選挙区が生じてしまうと考えられるからです。
このため、港区は、史上初めて東京1区と2区に分割されましたけれども、この結果、総合支所の区域はもとより、芝浦三・四丁目町会や海岸二・三丁目町会といった地域コミュニティが分断されることになりました。町会や自治会は行政のパートナーとして、地域のコミュニティにおいて大きな役割を果たしておりますけれども、それにもかかわらず、町会が2つの選挙区にまたがることになり、とりわけ芝浦海岸地域の方は大変困惑しております。
さて、今回は、東京都の選挙区は5増、すなわち選挙区が5つ増えることになり、大幅に選挙区が変更されることになります。すると、多少選挙区の人口にばらつきがあっても、人口が最も少ない選挙区の人口の2倍未満に収めることができ、前回ほど細かく切り貼りしない区割りにすることが可能ではないかと思っております。
衆議院議員選挙区画定審議会は、21日、区割り改定案の策定方針を取りまとめましたけれども、それによりますと、選挙区の改定に当たっては、市区町村の区域は分割しないことを原則とするとしております。人口の多い区は分割になっても仕方がないと思いますけれども、港区は人口が最も少ない選挙区の27万3,973人を下回る人口です。それならば、2つの選挙区に分割された状態は解消すべきですし、分割された状態を解消できなければ、少なくとも地域コミュニティを分断することのない区割りとすべきだと思います。
前回の例によれば、区割り改定前年の10月には、東京都から区に対して衆議院小選挙区の改定案策定に当たっての意見照会があり、11月には区から東京都に対して回答されたそうです。令和2年度決算特別委員会では、地域コミュニティの重要性を踏まえるよう、国にしっかりと意見を伝えていくという旨の答弁がありました。
そこで質問ですが、今回も意見照会があったと思いますが、その後、国にどのような意見具申をしましたでしょうか。

○選挙管理委員会事務局長[選挙管理委員会事務局次長事務取扱](遠井基樹君) 令和4年1月7日付で、国に対しまして、東京都を経由して次の内容で回答いたしました。
港区における現行の区割りは、町会が2つの選挙区にまたがるなど、地域や議会からも大変困惑する声があることを最初に述べ、改正案の策定に当たっては、1つ、町会・自治会など地域のつながりを大切にし、地域コミュニティを分断しないこと。2つ、分区を解消し、一つの選挙区にすること。3つ、やむを得ず分区となる場合でも、3分割にはしないこと。4つ、早い段階での直接のヒアリングを望むことであること。以上のように回答いたしました。
なお、現時点では、国からの改定案の提示やヒアリングは受けておりません。

○委員(土屋準君) 当然、そのような意見具申をしていただいたと思いますので、ありがとうございます。
ただ、そうした意見具申をしたとしても、そのとおりになるとは限りません。もし意見が通らなかった場合、区としては、例えば、投票区の設定変更など、区としてできる限りの対応をして、区民の困惑を最小限にすべきではないかと思います。
そこで質問ですが、区割りの改定案が示された場合、どのような対応をしていきますでしょうか。

○選挙管理委員会事務局長[選挙管理委員会事務局次長事務取扱](遠井基樹君) 先ほどの回答日と同じ日ですが、令和4年1月7日、特別区選挙管理委員会事務局長会が開催されました。
この場において、1つ、改正案については、少しでも早い時期に提示をしてもらうこと。2つ、同一区内は3分割にはしないこと。3つ、意見聴取をなるべく早めに行うことを国に必ず伝えるよう、同席した東京都選挙管理委員会事務局長に対して要請をいたしました。
東京都は、去る1月21日に、国の区割り審議会による意見聴取を受けたと聞いておりますけれども、東京都からは、現時点までに具体的な内容についての説明等は区は受けておりません。
今後も、国の検討状況を注視しつつ、機会を捉えて、地域に最も身近な自治体として、国に対してしっかりと区としての意見を伝えてまいる所存でございます。

○委員(土屋準君) 分かりました。この選挙区割りというのは、主権を行使する上で大事な要素になりますので、ぜひしっかりと対応していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(小倉りえこ君) 土屋委員の発言は終わりました。

一覧へ戻る

議会報告 - メニュー

土屋じゅん Twitterニュース

土屋準(つちやじゅん) facebook

自由民主

このページのトップへ