土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和4年度予算特別委員会-02月28日

○委員(土屋準君) 歳入におきましては、地方消費税交付金についてお伺いいたします。
 初めに、歳入予算における見込みについてです。地方消費税交付金は、歳入の中で使途が特定されない一般財源としては、特別区民税に次いで2番目に多い財源となっていますが、あまり注目されておりませんので、今回取り上げてみたいと思います。
 地方消費税は、平成6年に消費税率が5%とされた際に、うち1%相当として創設され、平成9年から施行されました。その後、平成26年に消費税率が8%に引き上げられた際に、うち1.7%、令和元年に10%に引き上げられた際には、うち2.2%になっております。
 地方消費税交付金は、地方消費税を財源として、2分の1が都道府県に、残り2分の1が区市町村に分配されます。都道府県の間では、後になりますが、税収を消費が最終的に行われた都道府県に一致させる目的で、清算基準による調整が行われた上で、分配の算定方法は、当初は人口と従業員数で案分して分配していましたが、税率引上げによる増収分は、人口により案分されております。
 そこで、まずお伺いします。この地方消費税交付金の予算は、どのような見込みで計上しているのでしょうか。

○財政課長(若杉健次君) 地方消費税交付金は税に連動する交付金であり、消費の動向に大きく影響を受けることから、見通しが立てづらいというところもございますが、歳入予算の見積りに当たっては、これまでの決算額の推移や令和3年度の決算見込み、さらに東京都から示される来年度の都区財政調整フレームなども参考として額を決定しております。

○委員(土屋準君) 分かりました。
それでは、清算基準の見直しについてお伺いします。税率引上げによる増収分は人口により案分されており、地方税法において、引上げ分は国の年金、医療、介護や社会福祉、社会保障及び保健衛生に関する社会保障施策に要する経費に充てることとしています。
港区でも令和4年度の予算案では、社会福祉分野は障害者福祉、高齢者福祉、子ども・子育て支援、生活保護扶助、社会保険分野は国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険、保健衛生分野は地域医療対策、疫病予防対策、健康増進対策の各事業に活用するとされております。ただ、港区は、地方消費税交付金の128億円のうち、税率引上げ分は32億9,500万円となっていて、これらの社会保障施策にはその他の一般財源から135億円が充てられております。
一方、この原資となる都道府県間の調整について、国は地方消費税の清算基準の見直しを進めてきましたが、平成30年度税制改正では、人口の比率を大幅に引き上げ、従業者数の基準数値を廃止する等の見直しが行われました。そこで質問ですが、地方消費税の清算基準見直しについて、どのように考えていますでしょうか。

○財政課長(若杉健次君) 委員御紹介の地方消費税の清算基準の見直しによる特別区全体への影響額は、令和3年度で約402億円にも上ります。これは、法人住民税の一部国税化、それからふるさと納税制度による減収と併せまして、いわゆる不合理な税制改正として特別区全体の深刻な問題であると考えております。
今後も不合理な税制改正等に対する特別区の主張や、国の施策及び予算に関する要望を通じまして、清算基準については、税収を最終消費地に帰属させるという本来の趣旨に沿った基準に見直すよう、粘り強く訴えてまいります。

○委員(土屋準君) 港区にとりましては、この不合理な税制改正は影響が大きいと思いますので、ぜひ主張していっていただきたいとますので、今後ともよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(小倉りえこ君) 土屋委員の質問は終わりました。

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