土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和3年度予算特別委員会-03月03日

○委員(土屋準君) 環境清掃費におきましては、自動車のZEV化についてお伺いいたします。
 初めに、燃料電池ごみ収集車についてです。ZEV、ゼロエミッションビークルは、走行時にCO2等の排出ガスを出さない電気自動車やプラグインハイブリッド自動車、また、燃料電池自動車といったもののことです。自動車や鉄道などの運輸機関は、大都市東京の企業活動や人々の生活を支える重要な構成要素ですが、運輸部門の排出する都内CO2の約8割は自動車に由来しております。そのため、運輸部門のゼロエミッション化には、自動車の脱炭素化が必要であり、その鍵を握るのが、世界で急速に進むZEVへの転換です。
 港区でも、これまで「ちぃばす」や庁有車に電気自動車を導入するなど、ZEVへの転換を進めていますけれども、来年度は、東京都と早稲田大学との連携・協力により、燃料電池で水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーを使ってモーターを回して走る燃料電池ごみ収集車の試験運用を実施し、温室効果ガスの削減を目指すとのことです。
 そこで質問ですが、この燃料電池ごみ収集車の導入は、どのような経緯でなされ、試験運用後はどのような活用を考えていますでしょうか。

○みなとリサイクル清掃事務所長(重富敦君) 燃料電池自動車、水素燃料は、走行時にCO2を排出せず、走行時及び作業時も静かなことから、ごみ収集時の作業環境や生活環境の向上につながる可能性があります。
このことに着目しまして、昨年6月に港区、東京都及び早稲田大学の3者で、燃料電池ごみ収集車の開発及び試験運用に向けた協同事業に関する基本協定書、を締結し、来年度は区内で実際に可燃ごみの収集・運搬を行い、走行データ等の取りまとめ及び評価を行う予定としております。
試験運用後の具体的な計画は未定ですが、東京都は、走行距離が長く台数も多いごみ収集車など、業務用車両での燃料電池の普及が水素社会の実現のために重要と考えておりまして、区としても、この試験運用を実用化に向けた課題を洗い出す貴重な機会とするとともに、車体、収集車のボディに水素自動車をPRするラッピングを施すことによりまして、水素社会の実現に向けた区民、事業者への普及啓発にも役立てたいと考えてございます。

○委員(土屋準君) 今後の運用は、普及啓発にも活用できればと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、ZEVの普及促進について、世論調査では、心配事として最も多く挙げられているのが、充電や燃料補給場所が少ないというところで、ZEVの普及促進に向けては、社会インフラとしての充電器の拡充が不可欠になっております。
ところが、都議会でも自民党のかんの弘一議員が取り上げていましたけれども、非ガソリン化が進む欧米各国に比べ、東京はマンションなどの集合住宅が多く、充電器の設置が進めにくいという問題が挙げられております。このほか、充電・燃料補給に時間がかかる、走行距離が短いといった課題も挙げられています。
一方、ZEVが持つ充電機能は、ICT技術と組み合わせることで、非常時における電源確保や再生可能エネルギー大量導入時の電力系統の安定化に貢献するなど、エネルギーインフラの一部としての活用も期待されております。
そこで質問は、今後のZEVの普及促進についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

○地球温暖化対策担当課長(清水秀樹君) 区は、ZEVと呼ばれますCO2等のガスを排出しない自動車のうち、電気自動車とプラグインハイブリッド自動車の普及のため、電気自動車等の充電設備を費用助成し、施設整備の支援を行っております。
また、エコライフ・フェアMINATOやみなと区民まつりにおきましてZEVを展示、紹介することで、多くの皆様に見ていただける機会を創出しております。
ほかにも、東京都が運営いたします水素情報館東京スイソミルでの体験学習や、燃料電池自動車の試乗体験を行うなど、ZEVの認知度向上に努めております。
今後も、国や東京都が発信いたします情報を区民等へ情報提供するとともに、ZEVに関係いたします事業者や団体等に働きかけを行い、地域のイベント等で普及啓発を行うなど、ZEVのさらなる普及に向けて取組を充実してまいります。

○委員(土屋準君) 今後の普及促進につながればと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(やなざわ亜紀君) 土屋委員の発言は終わりました。

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