◯委員(土屋 準君) 環境清掃費におきましては、まず家具のリサイクル展についてお伺いいたします。
区は、平成24年3月に策定しました港区一般廃棄物処理基本計画(第2次)みなとクリーンプランですけれども、それに基づき循環型社会の形成を目指して、ごみの減量と資源化の促進に取り組んでいます。
そこで、区が収集するごみの量の実績を見てみますと、可燃ごみや不燃ごみ、このようなものは人口増が進む中でも減少傾向にありますけれども、その反面、粗大ごみについては大きく増加しております。ここで家具について考えてみますと、これまで使っていた家具が不要となってしまったけれども、まだ十分に使えるし、ごみとして捨てることはもったいないと思ったことのある人は多くいるのではないかと思っております。家具のリサイクル展はこのような家具を必要とする人に使ってもらい、リユースしていく仕組みを提供するものでありますし、非常にすぐれた事業であると思っております。とりわけ港区では、比較的高額な家具も多く扱われていると聞いております。
そこでまず、家具のリサイクル展の現状と課題についてお伺いいたします。
現在家具のリサイクル展はどのようなものが多く扱われて、件数はどれくらい、そしてまた現在の家具のリサイクル展の課題をどのように捉えていますでしょうか。
◯みなとリサイクル清掃事務所長(長谷川浩義君) 現在、区は家具のリサイクル展を年5回開催し、年間で約600点のリユース家具を抽選により希望者に無料で提供しております。展示している家具は主に良質の木製家具が中心となり、収納棚、食器棚、ダイニングテーブルセットなどが毎回人気で、抽選倍率も高くなっております。
一方、家庭で不要となった家具の引き取り希望は年々増加し、現在は年間で約1,000点に上っております。しかし、港資源化センター内のリサイクル展の展示室や保管場所の規模の関係から、これ以上展示する家具を増やすことは困難でございまして、現在の事業実施方法では区民からの家具の引き取りの希望に応えることができなくなりつつあることが大きな課題となってございます。
◯委員(土屋 準君) 1,000点ぐらい提供があるのに600点ぐらいしか場所の事情などではけないということは、それではせっかくの提供も生かし切れずに、それこそもったいないのではないかと思います。
そうしますと、このような課題につきまして、これからどのように対応していく考えでしょうか。
◯みなとリサイクル清掃事務所長(長谷川浩義君) 平成26年度からは、現在抱えている課題の解決に向け、家具のリサイクル展を通年開催とし、先着順で希望者に提供することにより、家具の引き取りから提供までの回転を速め、より多くの家具を引き取り、リユースを推進してまいります。
また、区民ニーズの高まりに対応して事業を拡充していく中で、受益者負担の観点から有料での提供とすることにより、本事業の財源を確保し、効率的な事業運営を図ってまいります。
◯委員(土屋 準君) 通年の開催となれば、それだけ多くの家具も扱われると思いますし、有料ではありますけれども、それも1つの財源になるということで、これから進んでいくのではないかと思われます。
それでは、お伺いしますけれども、販売価格の設定の考え方はどのように捉えていますでしょうか。また、具体的には幾らぐらいで販売していくというものはありますでしょうか。
◯みなとリサイクル清掃事務所長(長谷川浩義君) 有料提供する価格につきましては、リユース家具の提供に要するコストを上限として設定いたします。不要となった家具の引き取りを含めた家具のリサイクル展の事業経費は1,090万円で、引き取る家具の数は1,000点を目標としていることから、リユース家具1点あたりの平均コスト約1万円に基づきまして、価格の上限を1万円に設定いたします。実際の価格は、家具の種類や品質に応じて最低が1,000円、最高が1万円の9段階に設定いたします。例を挙げますと、たんすなどの大型家具で通常の品質のものが3,000円、品質のよいものが6,500円、特に品質のよいものが1万円となります。なお、廉価品の小型家具等につきましては、これまでどおりイベント等におきまして無料で提供してまいります。
◯委員(土屋 準君) ありがとうございます。それくらいの金額でしたら、私もぜひ行ってみて、よく見てみたいと思っております。
区がこのような事業を行っているということを知らないで、やはりもったいないと思いつつもごみとして廃棄しているという区民は多いのではないかと思いますけれども、このような事業の見直しを機に、一層PRに努めて利用の拡大を図るということが重要ではないかと思っております。
そこでお伺いしますけれども、家具のリサイクル展のこれからの周知方法はどのように考えていますでしょうか。
◯みなとリサイクル清掃事務所長(長谷川浩義君) 家具のリサイクル展への来場者を拡大し、より多くの家具のリユースが図られるようPRを強化してまいります。具体的には広報みなと3月11日号、ホームページ、新聞折り込みの3R情報紙「みなくる」3月31日発行分に紹介記事を掲載いたします。また、4月1日から30日までの間、みなとケーブルテレビの番組「みなとクイックジャーナル」の中で、1回5分程度の内容で毎日5回放送し、新しい家具のリサイクル展を紹介していく予定でございます。
◯委員(土屋 準君) この実施方法の見直しによりまして、多くの家具がごみとならずにリユースされていくこととあわせまして、区民の意識啓発につながっていくことを期待いたします。
次に、地球温暖化対策助成についてお伺いいたします。
港区は、昨年3月に港区地球温暖化対策地域推進計画を改定しまして、平成32年度までを計画期間とした二酸化炭素排出量総量の削減目標を決めています。この中で民生家庭部門、すなわち各家庭での削減について、1世帯あたりの二酸化炭素排出量を平成21年度と比較して6%程度削減するとしております。この数値目標達成に向けて、区では家庭、職場の取り組み支援の1つとして、現在14項目に及ぶ地球温暖化対策助成を行っています。他区の助成内容も見てみたのですけれども、港区は23区の中でもトップクラスの助成内容だと思っております。
そこでお伺いしますけれども、平成25年度の実績はいかがだったのでしょうか。
◯環境課長(亀田賢治君) 平成25年度の主な機器の助成実績ですが、平成26年2月末時点でございますが、太陽光発電システムが28件で約1,600万円、日射調整フィルムが255件で約1,800万円、事業所用空調機器が45件で約1,600万円、高反射率塗料が110件で約6,100万円など、全体で553件の約1億3,100万円となってございます。
◯委員(土屋 準君) 平成25年度予算を見ますと、新エネルギー、省エネルギー機器等助成事業としまして、1億2,327万円余り、あとクールルーフ推進としまして8,130万円となっていましたけれども、来年度予算で見ますと、それぞれ7,395万7,000円、3,330万3,000円と計上されております。この数字だけを見ますと、来年度予算では大きく下がっているように見えますけれども、これはどのような理由なのでしょうか。
◯環境課長(亀田賢治君) 平成26年度予算が減となった理由は大きく2つございます。1点目が、平成25年度の助成実績を踏まえた申請見込みの減少でございます。こちらで約5,500万円の減、2点目が、助成対象機器の市場価格動向や二酸化炭素排出量の削減効果などを踏まえた助成制度の見直しでございまして、こちらが約4,300万円の減となってございます。助成制度の主な見直し内容でございますが、太陽熱ソーラーシステム及び電気自動車急速充電設備につきましては、市場価格の動向などを踏まえまして助成単価や助成率を充実してございます。
太陽光発電システム及び日射調整フィルムにつきましては、東日本大震災を契機とした緊急節電対策メニューとして、平成23年度から3年間臨時的に助成を手厚くしておりましたけれども、震災後約3年が経過したことから、市場価格の動向や二酸化炭素排出量の削減効果を踏まえつつ、太陽光発電システムは平成22年度と同じ単価に、日射調整フィルムにつきましては、他の助成費と同じ助成率にそれぞれ見直しいたしました。また、エコ給湯につきましては、市場価格が大きく下落いたしまして、助成することにより機器導入時の区民等の負担を軽減するという当初の目的が達せられていることから、助成対象から除外することとしてございます。
◯委員(土屋 準君) 助成事業とは一定の目的を持って効果的に実施するものでありますので、常に時宜を得ていかなければならないものだと思っております。そのような意味でこの見直しの理由についてはよくわかりましたけれども、温暖化対策事業が後退することがないよう、引き続き必要な機器などへの助成にも取り組んでいただきたいと要望いたします。
最後に、集合住宅向けの事業についてお伺いいたします。
区民の多くが集合住宅に居住していることから、集合住宅向けの省エネ支援事業も重要だと思っております。結果的には二酸化炭素排出量の削減につながるわけですので、平成26年度の集合住宅向け省エネ支援事業の予定についても教えていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
◯環境課長(亀田賢治君) 平成25年7月から、集合住宅向けの省エネ取り組み支援事業として、集合住宅の共用部における省エネの取り組みをまとめた港区マンション省エネガイドブックの配布、省エネ設備導入などに関する区分所有者間の合意形成に向けたアドバイスを行う省エネコンサルタントの派遣、管理組合及び管理者を対象とした集合住宅向け省エネセミナーの開催に取り組んでまいりました。
平成26年度の予定でございますが、まず、省エネコンサルタントの派遣につきましては、10件10棟の派遣申請を受け付ける予定でございます。集合住宅向け省エネセミナーにつきましては、平成25年度のセミナー参加者からのアンケート結果などを踏まえまして、管理組合や管理者の方にとってより参加しやすく理解しやすい内容で実施する予定でございます。
また、集合住宅向けの省エネ取り組み支援事業について、広報みなとやホームページ、パンフレットで周知を図るほか、地球温暖化対策助成金を申請される際に、管理組合等に対しまして本事業を紹介するなど、事業のより一層の周知に取り組んでまいります。
◯委員(土屋 準君) ぜひこれからもよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
◯委員長(赤坂大輔君) 土屋委員の発言は終わりました。