◯委員(土屋 準君) 予算特別委員会最初の質問でありますので、ぜひ実りある議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
初めに、都区財政調整制度と都心区の課題についてをお伺いいたします。
以前にもいろいろな機会で質問させていただきましたけれども、特別区制度というのは、大阪では最近いろいろそういった制度を取り入れるという議論もありますが、現在の東京の特別区制度というのは、さまざまな課題を抱えているんじゃないかというふうに思っております。中でも、港区にとっての課題といいますと、やはり23区が常に一律にとらえられがちであるという点ではないかと思います。
もともと特別区は東京大都市地域における特別な位置づけという中で誕生したわけでありますけれども、しかしながら、東京を大都市地域としてとらえるならば、今はもう生活圏の拡大により、東京都というよりも、もっと隣接県まで広がっているような感があります。地域特性から見れば、例えば東京都の葛飾区と千葉県の松戸市といったところではどう違うのかというような疑問もわいてまいります。むしろ23区内の都心区と周辺区との間の違いといったもののほうが大きいんじゃないかというふうに思うわけであります。それでも23区を常に一律にとらえるという区分には限界を感じるところでありますけれども、そうした中で、この都区財政調整制度といいますのは、現在の特別区制度のかなめというべき制度ではないかと思っていますので、今後も注目していきたいと思っております。
そこで、前回の決算特別委員会で質問させていただきましたけれども、都区財政調整協議をもちまして、都心区特有の課題というのを反映を主張するようにということで要望させていただきましたが、その後、どのようになっていますでしょうか。
◯財政課長(青木康平君) 港区はこれまでも、都区財政調整協議の中で、同じ都心区であります千代田区、中央区、新宿区とともに都心区特有の行政需要が高いということから、その行政需要を的確に反映し、また充実を図るよう主張してまいりました。
平成24年度の都区財政調整協議におきましては、具体的に申し上げますと、区が収集する事業系のごみに係る実際の経費と財政調整の算定上の経費、これを比較いたしまして、ここに乖離が認められたということで、各区間での配分にアンバランスが生じていたことが判明いたしました。そのことから、事業所数に応じた調整を行うことで清掃費の改善を図り、都心区需要にこたえる改善を行ったところでございます。
◯委員(土屋 準君) 早速にそういった課題に主張していただきまして、ありがとうございます。この都区財政協議におきましては、ほかにもいろいろな、さまざまな課題がありますけれども、都の主張、区の主張ありますが、今後、またこうした都区財政調整協議に臨んでいくかと思いますけれども、今後はどのような姿勢で取り組んでもらえますでしょうか。
◯財政課長(青木康平君) 今後の姿勢ということですけれども、先ほど申し上げた清掃費の改善以外に、現時点で都心区特有の行政需要の対応といたしましては、災害対策費、それから図書館管理運営経費、生涯学習関連施設の大規模改修経費及びその他行政費の3点におきまして調整がなされているところでございますけれども、いまだ十分な内容であるいうふうには考えていません。今後も、平成19年度から始まった作業でありますけれども、特別区における実際の決算額と財政調整の算定上の経費を比較する決算分析を行っております。このような分析データに基づきまして、都心区特有の行政需要のある他区と連携をし、都心区ならではの行政需要をより反映した算定となるよう、都区財政調整協議の中で粘り強く改善に努めてまいりたいと考えております。
◯委員(土屋 準君) ありがとうございます。都区財政協議では、都は1団体ですけれども、区のほうは23団体ありますので、なかなか区によっていろいろな事情がありますが、ぜひそうした中で港区の立場を踏まえた主張を今後もしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは次に、その他、都と区もさまざまな協議をしていかなければならないという一例を挙げまして、要望として応援させていただきたいと思います。
土曜日の新聞にこのような記事があったんですけれども、増上寺の大門ですね。いわゆる赤門の持ち主が不明であり、老朽化したものの修復できないという問題が起きているというような記事がございました。これは長年地域のシンボルとして親しまれてきているわけでありますけれども、東日本大震災を機に、耐震面での不安が浮上していると。そういったことで、地元団体が東京都に対策を求めているというものでございます。この件に関しましては、東京都ですとか、増上寺、港区、地元団体、そういったところが関係していると思いますけれども、所有者が判明しないということはさまざまな影響が出るといったものでございます。この問題に関しましては、都議会でも来代都議会議員が取り上げているようでございますけれども、立地や所有を含め、さまざまな問題がありますが、その歴史を踏まえた上で都、港区、地域が連携して適切に維持管理をし、地域の活性化につなげるように要望したいと思います。機会がありましたら、また土木の面でも取り上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
◯委員長(鈴木たけし君) 土屋委員の発言は終わりました。