○委員(土屋準君) 環境清掃費におきましては、まず屋内喫煙所設置費等助成制度についてお伺いいたします。
初めに、設置費の助成件数の推移についてです。喫煙率は長年減少傾向にあるとはいえ、区内にある指定喫煙場所を見ると、まだまだ多くの方がたばこを吸っているということが分かります。今はお店の中はほとんどが、屋外の喫煙は指定喫煙場所のみというところが多く、喫煙場所の整備は、そのような喫煙者を受け入れる役割を担っていると感じております。
区では、区民の快適な生活環境を実現することを目的として、受動喫煙防止のための指定喫煙場所を整備することのほか、一般の方に開放可能な屋内喫煙所を設置する建築物等の所有者等に対して、その経費を助成する制度を、平成25年度から始めています。
そこでまず質問は、これまでの屋内喫煙所設置費の助成件数の推移はどのようなものでしょうか。
○環境課長(大浦昇君) 屋内喫煙所設置費の助成件数は、制度を開始した平成25年度から令和2年度までに32件となっており、直近の3年間では、平成30年度が9件、令和元年度が2件、令和2年度が1件となっております。
○委員(土屋準君) これまで多くの実績があるようですけれども、設置費の助成件数というのは最近減ってきているようであります。この制度は平成25年から始まっているのですけれども、制度開始から、もう5年以上がたちました。喫煙所の維持には、電気代や空気清浄機の保守、火災保険料、清掃、ごみ処理委託経費等、様々な費用がかかります。設置する建築物の所有者等からすれば、設置したのはいいものの、維持管理が大変だということもあります。また、最近は加熱式たばこといった新しいタイプのものも増えてきました。
そこで質問ですが、制度開始後、どのような改善をしてきましたでしょうか。
○環境課長(大浦昇君) 港区屋内喫煙所設置費等助成制度は、平成25年度に設置費の助成額を上限500万円で開始いたしましたが、平成27年度に上限を1,000万円に引き上げ、維持管理の助成も開始しました。維持管理費の助成開始当初は5年目までの助成でしたが、6年目以降も経費の負担が大きく、運営を継続することが困難との声を受け、令和2年度から、10年目までを補助対象としております。令和3年度からは、屋外においても分煙効果の高い喫煙場所の整備が進むよう、新たに5平米以上のトレーラー型喫煙所を上限1,000万円で補助対象に追加するとともに、コンテナ型など屋内と同等の設備を有する屋外設置の喫煙所についても、床面積に応じて定めていた上限額を引き上げ、5平米以上であれば一律上限1,000万円としております。さらに、本年10月1日施行の港区環境美化の推進及び喫煙による迷惑の防止に関する条例の改正により、加熱式たばこの喫煙が規制対象となったことを踏まえ、7月1日から加熱式たばこ専用の喫煙所も助成対象とするなど、制度の拡充を行っています。引き続き、区民の快適な生活環境を実現するため、本制度の適切な運用・改善に努めてまいります。
○委員(土屋準君) ぜひ、時代の変化とともに変わるニーズを制度に取り入れていかなければならないと思っております。この制度が多くの方に有効利用されますよう、引き続き制度の改善を心がけていただいて、一層、使い勝手のよいものにしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、ハトの餌やりやふん被害の対応についてお伺いいたします。ほかの方の質問でもありますけれども、私のところにも多くの意見が寄せられておりまして、最近、芝浦地区の周辺で、ハトの餌やりやふんの被害のお声をよく聞きます。餌をまくと、多くのハトが集まり、その周辺はふんで汚されてしまいます。四六時中、見張っているわけにはいきませんので、注意ができず、また、できたとしてもトラブルになりかねません。注意喚起の看板をかけても、少し離れた場所に移ったりするだけで、一向に減らないそうです。かえって範囲が広くなっているのではないかとも言われております。
そこで質問ですが、芝浦地区の運河周辺でよく被害の声を聞きますが、区民からはどのような声が寄せられ、現在どのような対応をしているのでしょうか。
○芝浦港南地区総合支所協働推進課長(野々山哲君) 区民からは、大量の餌やりによりふん害が発生し不衛生。ハトが滞留している下を通らなければならないので、ふんが落ちてくるのではと不安。また、運河沿いのマンションでは洗濯物を干せないなど、多くの意見を頂いております。区では、青色防犯パトロールや区職員による見回りを行っているほか、区民からの連絡により、まかれた餌を見つけた際は速やかに清掃し除去するとともに、餌がまかれた場所へ注意喚起のポスターを掲示するなど、粘り強く対応していますが、餌やりやハトの数は減少するには至っていない状況です。
○委員(土屋準君) 区の皆さんも大変苦労しているかと思いますけれども、今ありましたように、しかし、いまだにふん被害の声というのは収まっておりません。一層の対応の強化が必要だと思います。そこで質問ですが、区では今後どのような対策を工夫できるのでしょうか。
○芝浦港南地区総合支所協働推進課長(野々山哲君) 今後は、運河沿い緑地の安全安心の確保を目的に設置を予定している防犯カメラによって、餌やり等の迷惑行為の抑止を図るとともに、ハトが滞留しないよう忌避剤の散布なども検討してまいります。引き続き、地域の皆さんが安心して快適に運河沿い緑地を利用していただくことができるよう努めてまいります。
○委員(土屋準君) ぜひ工夫して対策していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、運河の水質改善についてお伺いいたします。ほかの委員からも質問がありましたけれども、運河の水質改善については、本来、東京都が取り組むものですけれども、地域の関心も高く、これまでも私も取り上げてまいりました。以前、決算特別委員会において質問いたしましたけれども、大雨のときに、貯留前の下水を貯めておく雨水貯留施設の整備や、これまでの約2倍の下水浄化処理能力を有する高速処理施設の下水処理施設への整備計画についてお伺いしました。そのときの答弁では、東京2020大会が開催される2020年までには、雨水貯水施設は140万立法メートルを確保し、高速処理施設の整備は、芝浦水再生センターを含め、今後6か所に整備すると聞いているとのことでした。
そこでまず質問ですが、東京2020大会の開催が1年先送りされ、ことしの開催となりましたけれども、現在の雨水貯留施設と高速処理施設の整備状況はいかがでしょうか。
○環境課長(大浦昇君) 令和元年度末時点で、貯留施設等については予定どおり140万立米を整備し、高速ろ過施設についても、貯留施設に換算すると10万立米に相当する全6施設の整備が完了しております。
令和2年度末現在の整備状況は、本年10月に作成する東京都下水道事業経営レポートで公表すると聞いております。
○委員(土屋準君) 大雨に対応するためには、約170万立法メートルの貯水施設が必要だと言われていますけれども、平成30年に伺った時点では、東京都が進めている施設は116万2,000立方メートルが整備されているということでしたので、着実に進んでいると思います。しかし、いまだに、雨が降って、翌日には海が汚いという声をよく聞きます。そこで質問ですが、今後の取組に期待したいと思いますが、整備予定についてはどのようになっていますでしょうか。
○環境課長(大浦昇君) 貯留施設等については、令和7年度末までに既に整備を終えた水再生センター6か所の高速ろ過施設10万立米分を含め、約175万立米を整備する予定と聞いております。なお、高速ろ過施設については、令和元年度末までに予定どおりの整備を完了したことから、現時点では新たな整備の計画はないとのことです。引き続き、東京湾の水質改善につながる下水道施設の整備について注視してまいります。
○委員(土屋準君) 良質な水環境のために、ぜひ東京都とも連携しながら浄化に取り組んでいっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。