土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和元年度決算特別委員会-10月02日

○委員(土屋準君) 教育費におきましては、初めに、赤ちゃんふれあい体験についてお伺いをいたします。
 民生費でも触れさせていただきましたけれども、私は以前、芝地区総合支所で行われていた未来の親体験、赤ちゃんふれあい事業について触れさせていただきました。これは、乳幼児とその母親たちが中学校等を訪問し、実際に乳幼児と接する機会をつくることで、親になることをイメージできるような仕組みをつくるという内容でした。大変好評でしたので、私はこれを芝地区だけではなく、もっと全区的に拡大できないかと提案したところ、平成30年度からは学校支援地域本部事業の出前授業の一つとして、赤ちゃん先生クラス、赤ちゃんふれあい体験、引き続き令和元年度には、地域学校協働活動推進事業の出前授業の一つとして実施されました。
 そこで、まず質問ですが、昨年度に行われた赤ちゃん先生クラス、赤ちゃんふれあい体験の実施状況はどのようなものでしょうか。

○生涯学習スポーツ振興課長(木下典子君) 昨年度は小学校2校で実施しました。本年1月16日実施の青山小学校では、2年生2クラスの生活科の時間で51名の児童が参加し、赤ちゃんとお母さんは10組20名の参加でした。また、本年1月22日実施の御成門小学校では、2年生2クラスの生活科の時間で54名の児童が参加し、赤ちゃんとお母さんは10組20名の参加でした。
授業では、5名程度のグループに分かれ、1組の赤ちゃんとお母さんを囲んで、妊娠から出産、育児までの話を聞いたり、赤ちゃんをだっこするなどの体験をしました。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。それだけ実施されたということですけれども、ただ、今年度は事業者の申出により、もう実施されないことになったということをお伺いしました。大変残念だと思っております。ただ、芝地区でも好評でしたので、参加者の反応もよかったのではないかと思います。
そこで質問ですが、参加者の反応や、実施をして得られた効果は、どのようなものがありますでしょうか。

○生涯学習スポーツ振興課長(木下典子君) 授業はグループごとにお母さんから、生まれたときの写真を見ながら赤ちゃんの成長の様子を話していただき、その後、赤ちゃんと触れ合うという内容となっています。児童は、お母さんが出産時とても感動したことや、赤ちゃんが日々成長していくことがとても喜ばしいという話を、真剣なまなざしで聞いていました。また児童は、最初は赤ちゃんに対してどのように接したらよいか、少々戸惑っていましたが、実際にだっこしたりする中で、次第にかわいさを感じていた様子でした。
効果についてですが、赤ちゃんと母親との触れ合い体験を通して、命の大切さに対する児童の理解が深まり、自分自身や友達を大切にすることの大事さに気づき、優しくなったように感じられたと、学校から伺っております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。参加者の反応もいろいろ、いい反応でありましたし、芝地区から合わせると5年になると思うのですけれども、こうした事業というのは非常にいい機会だったのではないかと思っております。また何か機会がありましたら、こういったものができればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、赤ちゃんふれあい体験の代わりというわけではないのですけれども、今度は中学生らによる保育士や幼稚園の先生体験についてお伺いをいたします。これも民生費でも取り上げさせていただきましたけれども、赤ちゃんふれあい体験は乳幼児とその母親たちに学校に来てもらって、中学生らと触れ合うというものでした。今度は逆に、中学生らが保育園や幼稚園に行って、保育士ですとか幼稚園の先生体験をするということで、それによって乳幼児や幼児と触れ合うというものでございます。
そこで、まず質問ですが、現在このような中学生らによる保育士や幼稚園の先生体験というのは、どのようにされていますでしょうか。

○教育指導担当課長(篠崎玲子君) 例年、中学校第2学年が、希望する職場において飲食業や接客業など様々な職場体験学習を行っております。その中で、保育園や幼稚園を希望する生徒が、実際に保育士や幼稚園の教員の仕事を体験し、子どもたちの生活に触れながら、保育の仕事についての理解や関心を高めております。
本年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を受けて、残念ながら中止としておりますが、このような取組は大変有意義なものであり、感染症の終息後、継続して取り組んでまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。中学生らによる保育士ですとか幼稚園の先生の体験というのは、職業体験という位置づけかと思いますけれども、園側ですとか、あるいは園児、体験した中学生らのいずれにとっても、それぞれ効果があることだと思っています。
保育園や幼稚園にとっては、ふだんは園児と保育士、保護者とか大人の方しかいませんので、中学生ぐらいの方はなかなか新鮮でもありますし、園の先生方にとっては、園児の成長した未来の姿を見るような経験にもなるかもしれません。園児にとっては、自分の本当の兄弟とはちょっと年が離れた、少し大きいお兄さん、お姉さんたちとの触れ合う機会になりますし、中学生らにとっては、自分の過去を振り返る機会にもなります。また、未来の親体験のように感じるのではないかと思います。職業体験として希望する人以外の人も、こういった体験をしてみるのもいいのではないかと思っております。
そこで質問ですが、今後の実施について、どのように考えていますでしょうか。

○教育指導担当課長(篠崎玲子君) 今後は、職業体験を希望する生徒に加え、生徒会役員等のグループによる訪問や、オンラインによる保育実習の実施など、受入側の保育園や幼稚園と調整し、より多くの生徒が幼児の遊びや生活、また保育の仕事について学べるよう、検討してまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。ぜひ多くの人にいろいろな形で体験していただければと思いますので、よろしくお願いします。
私たちは知識を学ぶということがありましても、親になることの学びというのに触れる機会がなかなかありませんでした。私は、そのような機会がないまま親になるということが、虐待などが生じる遠因になるのではないかと考えております。微分積分といったものを学ぶことも大切かと思いますけれども、実社会で目にすることはなかなかないですが、一方、社会に出るなり生活するなりして必要性を感じるというものもあるのではないかと思います。
ただ、難しいのは、必ずしも全員が親になるわけではないというところです。親になった人からすると、親になる前にそんな機会があればよかったという声も聞きますし、逆に、親になってもどうしたらいいのか分からないので、なりたいと思わないという声も聞きます。先ほどの赤ちゃんふれあい体験もそうですけれども、このような取組自体は、直接親になることの学びではありませんけれども、一つの考えてみるきっかけになるのではないかと思っております。
次に、男女別標準服の自由化についてお伺いいたします。
過去の話ですけれども、区立中学校の標準服を性別に関係なく選べるようにしてほしいと、区立中学校を卒業した高校生が区長に要望したという記事がありました。この高校生は、女性として生まれましたが、現在、自らの性を男性と認識しているトランスジェンダーだということです。このようなケースでなくても、スカートは寒いとか、自転車に絡まるとか、素足が見えてしまうとかという理由で、スラックスの制服を求めるという女子生徒もいるそうであります。
そこで、まず質問ですが、男女別標準服の自由化の現状はどのようなものでしょうか。

○教育指導担当課長(篠崎玲子君) 中学校の標準服は、校長の責任において、生徒の意見を踏まえ、地域や保護者と協議の上、決定しています。現在、標準服の自由化については、港南中学校において、指定された数種類の中から生徒が組合せを自由に選択できるようになっております。

○委員(土屋準君) 港南中学校でそのような取組をしているということでございますけれども、港区では今年、港区男女平等参画条例を改正しまして、性的指向、性自認に関する規定を整備しました。その中で、性別表現の自由というものが設けられまして、条例では、全ての人の性別表現を尊重し、正当な理由のない限り、他人の性別表現を妨げてはならないと規定されました。これは、トランスジェンダーですとか、性別に違和感があるという方には、自分の認識する性の標準服を着用できる根拠になるのではないかと思います。
一方、そうではない人が、性別表現の自由が設けられたからということで、自分の性と異なる性の標準服の着用を求めるということも考えられるのではないかと思います。この場合、とりわけ学校現場などでは混乱が生じるのではないかという懸念の声もあります。
そこで質問ですが、今後、トランスジェンダーの人が自由な着用を求めた場合、どのようにされるのでしょうか。また、それ以外の人が自由な着用を求めた場合、どのように対応されるのでしょうか。

○教育指導担当課長(篠崎玲子君) 今後、各学校において、トランスジェンダーの生徒のみならず、全ての希望する生徒が標準服を自由に選択できるよう、PTAや学校運営協議会とともに、防寒や機能性、デザインや動きやすさなど、幅広い視点から検討するよう指導してまいります。

○委員(土屋準君) この課題というのは気を遣う課題だと思いますので、丁寧に対応していっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(杉浦のりお君) 土屋委員の発言は終わりました。

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