○委員(土屋準君) 衛生費におきましては、子宮頸がん対策についてお伺いします。
ことしは、新型コロナウイルス感染症のため、ウイルスというものに関心が寄せられております。ウイルスといっても様々な種類がありますけれども、新型コロナウイルス感染症が恐れられているのは、まだ安全なワクチンが開発されていないということでございます。
そのため、我々がなし得ることは、予防するということになります。新型コロナウイルス感染症は、人と接触することで罹患しますので、第一次的な対策としては、ステイホーム、外出しない、移動しないということがありましたけれども、全く外出しないわけにはいきませんので、第二次的な対策として、マスクの着用や手洗いということになると思います。
さて、様々なウイルスの中で、子宮頸がんの発生に関わるヒトパピローマウイルス、HPVと呼ばれるウイルスがありますけれども、これは一般に性行為を介して感染するとのことです。このウイルスへの対策として、HPVワクチンという予防ワクチンを接種するということが挙げられますけれども、このワクチンの定期接種としての期限は16歳になる年度の末日とのことです。HPVには100種類以上の遺伝子型がありますけれども、ワクチンでは全てのウイルスを予防できるわけではないということでございます。
また、ワクチンとの因果関係を否定できない副反応、いわゆる副作用が見られたことから、厚生労働省は定期接種を積極的に勧奨すべきではないとしています。このようなことは、きちんと周知していく必要があるのではないかと思っております。
私の知人の知り合いの女の子で、このワクチンを接種して重篤な副反応を起こしてしまい、もう何年も療養生活を続けているという子がいます。この子は、お母さんがワクチン接種に積極的だったということですけれども、16歳までに判断するというのはなかなか大変で、お母さんが勧めたのかもしれません。
そこで質問ですけれども、ワクチンの副作用にはどのようなものがあるのでしょうか。また、子宮頸がんの原因、対応策、ワクチンの副反応等の周知はどのようにされていますでしょうか。
○参事[保健予防課長事務取扱](舟木素子君) HPVワクチンの副反応としましては、接種部位の痛みや腫れ、かゆみや出血、疲労感、頭痛等に加えて、ワクチンとの因果関係を否定できない接種後に出現する広範囲な疼痛、運動障害があります。
区では、定期接種であることから、昨年からホームページにより、子宮頸がんの原因、ワクチンの効果及び副反応等について、分かりやすい情報提供に取り組んでまいりました。
さらに、ことし7月には、高校1年生相当の女子及び保護者に対して、厚生労働省発行のリーフレットを送付し、個別に情報提供を行いました。
○委員(土屋準君) ワクチン接種の存在自体を知らないまま期限を迎えてしまうということもありますので、知らせるということは必要だと思いますけれども、16歳の段階で副作用もあり得るのに接種するかどうかを判断するというのは、大変なことではないかと思います。
対策のもう一つの方法としては、検診を受けるということが挙げられます。子宮頸がんは、早期に発見すれば、治癒率は高いそうです。ワクチンを接種した場合でも、検診を受けるということが推奨されております。お知らせを見て、16歳が期限だし、どうすればいいのだろうと悩んでいたとしても、検診を受けるという方法があるということを知ることができれば、安心感も得られるのではないかと思います。
以前、我が会派の小倉議員も取り上げておりましたけれども、がん検診を受けやすくするための利便性や、例えば、若い女性の子宮がん検診だったら、女性ドクターが検診するといった配慮もできればと思います。
家族とよく話し合って、適切な婦人科かかりつけ医を中高生ぐらいから見つけるのも今後大切かと思われます。
そこで質問ですけれども、この対策としては、検診を受診するということを推進していくべきではないかと思いますけれども、どのように考えますでしょうか。
○健康推進課長(二宮博文君) 子宮頸がん検診は、がんの早期発見の目的で、国は20歳以上の女性に2年に1度の受診を勧めております。子宮頸がんの罹患率は20歳代後半から高くなることから、区では、20、25、30、35歳の5歳刻みに個別受診勧奨を実施して、受診を促しております。
引き続き若年層に対する効果的な受診勧奨方法を検討し、受診率の向上に努めてまいります。
○委員(土屋準君) ぜひこうしたがんで亡くなるということがないようにしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。