土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

平成29年度決算特別委員会(第9号) 本文 開催日:2018.10.02

○委員(土屋準君) 教育費におきましては、初めに、赤ちゃんふれあい体験についてお伺いいたします。
 民生費の質疑では、未来の親体験~ここから始まる赤ちゃんふれあい事業~について取り上げましたが、これは、昨年度まで3年間、芝地区総合支所で行っていた事業で、乳幼児を持つ母親が講師となり育児体験を伝えるとともに中学生たちが実際に乳幼児と接する機会をつくることで、親になることをイメージできるような仕組みをつくるという内容で、平成27年に港区立御成門中学校で第1回目が行われたものです。1年目は港区立御成門中学校1校でしたが、2年目は港区立御成門中学校と港区立三田中学校の2校、3年目は港区立御成門小学校も加わり3校と、着実に増えていきました。
 私は、平成28年度と平成29年度の予算特別委員会の質疑で、この事業は地区の事業とするのではなく、むしろ全区的に展開して取り組むべきではないかと取り上げましたが、昨年度から教育委員会の学校支援地域本部の出前授業の1つ、赤ちゃん先生クラス~赤ちゃんふれあい体験~として開催されております。
 そこで質問ですが、教育委員会で出前授業となっていますけれども、芝地区総合支所で行っていた事業と比べ、どのような違いがあるのでしょうか。

○生涯学習スポーツ振興課長(木下典子君) 芝地区総合支所での、未来の親体験~ここから始まる赤ちゃんふれあい事業~は、NPO法人ママの働き方応援隊へ委託し、実施しておりました。一方、教育委員会では、同NPO法人が提供する赤ちゃん先生クラス~赤ちゃんふれあい体験~を出前授業に位置づけ、企業、NPO等の社会貢献として無償で提供されるプログラムのデータバンク、みなと学校支援情報に登録し、児童・生徒が乳幼児と触れ合うことで命の偉大さに気づくことを目的に実施しております。

○委員(土屋準君) 民生費の質疑では、実施した小・中学校や参加した児童・生徒、乳幼児の母親の3者それぞれの反応を伺いましたけれども、実施した小・中学校からは、生徒たちが命について考えるよい機会になった、参加した児童・生徒からは、子育てにとても苦労していたことを知り両親に感謝をした、乳幼児の母親からは、中学生と触れ合う貴重な体験ができた、自分だけの命でないと知ってもらいたかったなどといった感想が聞かれ、実施した小・中学校にも、参加した児童・生徒たちにも、乳幼児の母親たちにも、とても貴重な体験になっているものと思われます。
そこで質問ですが、現在の実施状況や予定はいかがでしょうか。

○生涯学習スポーツ振興課長(木下典子君) 現在まで利用実績はございませんが、港区立青山小学校、港区立御成門小学校から出前授業の申請が来ており、他の学校についても申請の意向があります。現在、実施に向け、教育委員会事務局の学校支援コーディネーターが学校と出前授業を行うNPO法人ママの働き方応援隊との調整を行っております。

○委員(土屋準君) 芝地区総合支所で行っていた事業と比べて委託費がないといった違いがあり、これまで実施はされていないとのことですけれども、この出前授業が全区的に安定的に実施されていくためには、1校の授業が成り立つためには相当数な赤ちゃんが必要ですし、より多くの学校で実施してもらうことが望まれます。出前授業が実施されるには、出前授業を提供する団体が授業として成立できるための準備や体制がどこまで整うかが重要なポイントになると思いますが、他区では区長部局が直営で実施しているところもあるようです。例えば、みなと保健所などは、誕生から赤ちゃんとその保護者にかかわることが多いですから、みなと保健所など区長部局と連携するなど工夫をしていければと思いますが、これは衛生費などのほうになると思いますので別の機会に取り上げたいと思います。より多くの小・中学校で実施してもらうためには、授業一覧に載せるだけでなく実施を働きかけることも大切だと思います。
そこでお伺いしますが、今後はどのように取り組んでいきますか。お伺いいたします。

○生涯学習スポーツ振興課長(木下典子君) 出前授業の実施にあたっては、学校に、赤ちゃん先生クラス~赤ちゃんふれあい体験~のよさを十分理解いただき、多くの学校から申請してもらえるような取り組みが必要と考えております。今後は、出前授業の様子や地域コーディネーターの取り組み状況などをまとめた、みなと学校支援ニュースを各学校へ配布するとともに、校長会において、積極的に活用していただけるよう周知してまいります。

○委員(土屋準君) よい内容だと思いますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。
次に、性教育についてお伺いいたします。
足立区の区立中学校で3月に行われた性教育の授業が、学習指導要領を超える内容であったと指摘されて問題になったことがありました。東京都教育委員会は、性交してもよいかのような内容で、かえって性交を助長する可能性がある。発達段階が異なる生徒全員に向けた内容としては配慮が足りないと指摘しています。保護者に内容を詳細に説明して、了解を得た上で個別の指導を行うべきだとの見解を示しているとのことです。
そこでお伺いしますが、足立区の性教育の授業が問題になりましたけれども、港区ではどのようにしていますでしょうか。

○教育指導課長(松田芳明君) 全ての区立小・中学校では、学習指導要領に準拠し、発達段階に即した指導を行っております。指導にあたっては、教職員はもとより、保護者にも理解を得ながら、学校全体で児童・生徒の発達段階や指導内容の共通理解を図りながら取り組んでおります。

○委員(土屋準君) 港区では、学習指導要領に準拠して取り組んでいるということですね。東京都教育委員会は、8月に東京都内の公立中学校などを対象に性教育の実施状況調査を行い、その結果を9月13日に公表しましたが、学習指導要領にない内容の指導も必要と回答していた中学校もあったそうです。
そこで質問ですが、港区では東京都教育委員会の性教育の実施状況調査に対し、学習指導要領にない内容の指導の必要性について、どのように回答したのでしょうか。また、意見などはありましたでしょうか。

○教育指導課長(松田芳明君) 港区の学校で、学習指導要領にない内容の指導も必要と回答した学校はありませんでした。また、中学校からの意見としては、学習指導要領にのっとり、どの中学校でも共通した指導を行っていくことが必要だと考えるといった意見や、性教育は命の大切さや生き方を生徒が考えることができるよう、各教科や道徳、学級活動等との連携を深めることが大切であるというものがありました。

○委員(土屋準君) 学習指導要領にない内容の指導の必要性について、港区はゼロという回答だったということですね。命の大切を重要だと考えているという意見もあったようでございます。
この件では、性を人権の問題として学ぶことで性教育を性の権利に位置づけようという主張があるようですが、他方で、性は子どもをつくり家庭を築くことにつながる、中絶を教えると胎児の命を断つことにつながるといった意見も聞かれます。
そこで質問ですが、今後、港区ではどのように取り組んでいくお考えでしょうか。

○教育指導課長(松田芳明君) 今後も、学習指導要領に準拠して児童・生徒の発達段階に配慮した指導計画を立案し、性教育を実施していくよう各小・中学校に指導してまいります。また、保護者会等で指導内容や方法について十分に説明し、保護者の理解、協力を得ながら進めてまいります。

○委員(土屋準君) 保護者の理解、協力を得ながらということは大変重要だと思います。
1つ目に伺った赤ちゃんふれあい事業についても、また、2つ目に伺った性教育についても次世代の命にかかわることですので、そういった観点を持って取り組んでいっていただければと思います。
以上で質問を終わります。

○委員長(近藤まさ子君) 土屋委員の発言は終わりました。

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