○委員(土屋準君) 衛生費におきましては、不妊治療の支援についてお伺いいたします。
子どもを望んでいるにもかかわらず、不妊に悩む夫婦に対して特定不妊治療費、体外受精あるいは顕微授精ですけれども、その一部を助成することにより経済的負担の軽減を図り、少子化対策及び次世代育成の推進に寄与することを目的として、港区では、特定不妊治療費の支援が行われております。女性に対する助成は1年度当たり30万円、平成28年度からは男性に対する助成も始めておりますけれども、男性は1年度当たり15万円を限度としており、近年の助成件数は年々増加している傾向にあります。
対象者の要件については、私は平成28年度予算特別委員会のときに質問いたしましたが、その際の答弁では、「不妊治療費の助成は、法律上、婚姻している夫婦であることを要件としており、その他の要件としては、治療開始日から終了時まで継続して夫婦で港区に住民登録をしていること、または夫婦の一方のみが住民登録をしている場合は区内居住者の所得が配偶者の所得を上回る等々を条件としている」とのことでした。
そこで質問ですが、特定不妊治療費の助成について、他区や東京都と比べて港区の状況や要件はどのようになっているのでしょうか。
○健康推進課長(近藤裕子君) 東京都の特定不妊治療費助成制度では、夫婦合算で730万円未満の所得の方を対象に、最高30万円まで助成をしています。平成30年4月からは、事実婚のカップルも対象になっています。港区の制度は、東京都の助成金を受けてもさらに自己負担額がある方に上乗せして最高30万円まで、また、所得制限は設けていないため、所得だけの理由で東京都の制度を利用できない方にも同額の助成をしています。仕組みは異なりますが、特別区において類似の制度のある区は港区を除き12区あります。また、男性不妊治療費助成制度のある区は10区です。なお、所得制限を設けていないのは港区のみとなります。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。港区は結構進んでいるのではないかと思いますけれども、今年度の申請数はどれくらいで、うち本人支払額が助成額を上回っているものはどれくらいありますでしょうか。
○健康推進課長(近藤裕子君) 平成30年4月から8月までの実績ですが、申請承認が448件あります。そのうち、治療費の本人支払額が助成額を上回っているものは327件となっております。また、448件のうち73%程度は東京都の所得制限を超えており、港区の助成のみを利用されているものです。
○委員(土屋準君) 448件のうち327件が支払額を上回っているということで、まだまだ必要とされている内容ではないかと思っております。
最近は、生殖医療の発達や価値観の多様化によりさまざまなケースが考えられますけれども、対象者の要件は、引き続き正式に婚姻届けを提出している夫婦とするとともに、一方で助成額等はできるだけ手厚くして、今後も続けていただければと思いますが、いかがでしょうか。
○健康推進課長(近藤裕子君) 少子化対策及び次世代育成推進のため、特定不妊治療費に対して、港区は他区と比較しても手厚い助成を行っており、対象者や助成金額等制度の内容については、今後も東京都や他区の状況を踏まえながら、適切に対応してまいります。
○委員(土屋準君) ぜひ先進的な港区であってほしいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。