土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

平成27年度決算特別委員会(第3日目) 本文開催日:2016.09.28

◯委員(土屋 準君)  総務費におきましては、まず、選挙についてお伺いいたします。
 初めに、18歳の投票率についてお伺いいたします。6月に行われました港区長選挙では、これまでと同様、20歳からの選挙権ということでありましたけれども、その後に行われました参議院議員選挙からは18歳からの選挙権が導入されたというのが今回の選挙の大きな特徴であります。高校生でも投票できるようになったということで、教育の場でも、あるいはメディアでも取り上げられたところでございます。
 そこで、これまでの投票率を見てみますと、単独で行われた港区長選挙では、今回は前回よりは上がりましたけれども、25%を下回る数字でありましたし、国政選挙では、港区は常に23区で最下位レベルであると言われております。
 そこで、お伺いいたしますけれども、港区は他区と比較し、今回の参議院議員選挙、全体の投票率と18歳の投票率はどのようなものであったかお伺いいたします。

◯選挙管理委員会事務局長(田代喜司郎君)  選挙管理委員会では、積極的な投票への参加と明るい選挙の実現を目指しまして、これまでも区民等に対しまして、明るい選挙の啓発の推進に努めているところでございます。
 今回の参議院議員選挙の投票率でございますが、港区では52.59%、23区の平均投票率は57.02%でございます。また、一番高い投票率でございますけれども、64.59%、一番低い投票率が52.34%でございます。このうち、18歳のみの投票率でいきますと、港区では64.27%、23区平均では63.17%で、一番高い投票率が74.90%、一番低いのは54.20%となってございます。

◯委員(土屋 準君)  今の数字をお伺いしますと、全年齢層の全体では23区で港区は最下位レベルなのに対して、18歳の投票率を見てみると随分高いように思いますけれども、その要因はどのようなものであると考えていますでしょうか。

◯選挙管理委員会事務局長(田代喜司郎君)  平成27年の公職選挙法の改正を契機といたしまして、若年層への選挙啓発につきましては、昨年度から港区明るい選挙推進協議会や政治に関心のある区内在住の25歳以下の若者が中心となって選挙啓発を行う団体でございます、MINATO「選挙いっ得?!」プロジェクトと連携いたしまして、区内の高校や小・中学校を対象に選挙制度や投票の仕組みなど、出前授業や模擬投票などを積極的に行ってございます。
 昨年度18校の申し込みがあったところ、今年度も、現在既に9校の申し込みを受けてございます。選挙の大切さや政治への関心の高まりが見られると考えてございます。特に、区内高校の生徒に対する出前授業は、港区明るい選挙推進協議会委員が講師となりまして、自らの経験や投票所での体験などを織りまぜまして、選挙の大切さを訴えるなど、高校生の政治意識の向上に寄与してございます。
 また、選挙管理委員会では、18歳で新有権者になられた方に対してバースデーカードをお送りし、投票への参加も呼びかけてございます。そのような相乗効果によりまして、今回の参議院議員選挙につきましては、高校生の政治意識の高まりとともに、参加への意欲が向上したものと考えてございます。今後とも、出前授業や模擬投票などを着実に継続して取り組んでいくとともに、教育委員会や学校とも連携いたしまして、高校生を中心に政治的中立性を確保しながら主権者教育の充実に取り組んでまいります。

◯委員(土屋 準君)  ありがとうございます。さまざまな取り組みをされていることで、港区は、18歳では23区の中で平均以上ということになっていると思います。ぜひ引き続き啓発を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 もう1点、選挙期日についてお伺いいたします。
 この夏、港区ではいろいろな選挙が続きまして、6月の港区長選挙の後、参議院議員選挙が行われ、通常は6月に行われています港区議会の第2回定例会も参議院議員選挙後の7月に開会されましたけれども、続いて、まさかの東京都知事選挙もございましたので、定例会と選挙が同時進行というようになった状況でございました。このため、選挙運動や選挙管理業務に従事する人はもちろんですけれども、有権者の方もまたか、またかというくらいに投票所に足を運ぶことになり、また、投票立会人の方なども何度も日程調整を余儀なくされたと聞いております。
 さて、東京都の小池知事は、選挙に出馬表明した際に、4年後の東京都知事選挙が東京2020オリンピック競技大会と重なることから、4年を待たずして辞職する意向を示していました。その後は聞きませんので、今はどう思っているかわかりませんけれども、当初はそういう表明でした。
 また、東日本大震災の後の統一地方選挙の選挙期日が特例法の制定により変更されたことを念頭に、東京2020大会前後の東京都内の選挙期日を特例法の制定により変更してはどうかという意見もあります。さらには恒久的に、法改正をして、自治体の議員や長の任期を、4年を経過した後に、最初に迎える4月末か10月末にしてはどうかというような考えもあります。この場合、衆参両院議員の補欠選挙も同時期に行われますので、統一地方選挙ほどにはなりませんけれども、ある程度全国的に選挙が集約されるというようなことになります。このようなケースが実現した場合、港区では、東京都知事選挙と港区長選挙、これが同時に行われるという可能性もあるかと思いますけれども、その場合、投票率の向上も見込まれますが、選挙費用も削減できるのではないかというような見方があります。
 そこでお伺いしますが、東京都知事選挙と港区長選挙が同時に実施されることになった場合の効果と課題をどのように考えているかお伺いいたします。

◯選挙管理委員会事務局長(田代喜司郎君)  現在、港区長選挙と東京都知事選挙の選挙期日、いわゆる投票日についてでございますけれども、公職選挙法の規定に基づきまして、それぞれの選挙を管理する選挙管理委員会が慎重な審議の上、決定することとなってございます。同時に選挙を行う効果といたしましては、有権者にとりましては、時間的・経済的負担の軽減となります。また、行政の停滞が最小限になるとともに、選挙管理費用の縮減を図ることが可能と考えてございます。
 一方、選挙執行におきましては、選挙期日の告示日や投票できる有権者の資格要件が異なりますので、投票所の入場整理券の発行や二重投票の防止、それから投票用紙の交付ミスの防止、期日前投票を含む不在者投票方法の周知、公営ポスター掲示場設置場所の確保、それから選挙啓発など、さまざまな課題があると考えてございます。

◯委員(土屋 準君)  ありがとうございます。まさかというケースやいろいろな場合がありますので、ぜひそのような対応もしていっていただければと思います。
 次に、多様性の理解について質問させていただきます。
 社会状況の変化が激しさを増す中、人権を取り巻く状況は複雑多様化し、新しい人権の課題も顕在化しているところでございます。そういった中で東京都は、昨年8月に東京都人権施策推進指針の見直しを行い、基本理念の1つに、多様性を尊重し、そこから生じるさまざまな違いに寛容な東京というものを掲げています。また、オリンピック憲章には、オリンピズムの根本原則として、人権に配慮した大会であるべきだということがうたわれており、東京都は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、年齢や障害の有無、国籍、文化などの違いにかかわらず、社会の一員としてお互いが尊重し合い、支え合う共生社会の実現に大きな弾みをつける機会としていくとしております。
 あらゆる差別を許さないという点において、民族、国籍、宗教、文化、価値観など多様な背景を持った人々を尊重することは大切です。しかし、中には多様性について相反する意見もあります。さまざまな施策を推進していく中で、このような意見にも耳を傾けていくべきだと思いますが、区はどのようにお考えでしょうか。

◯人権・男女平等参画担当課長(中島由美子君)  性別や年齢、障害の有無、国籍など、いかなる理由でも差別は決して許されるものではありません。一方で、民族、国籍、宗教、文化、性別、年齢など、さまざまに背景が異なる人が存在し、相反する考え方があるのも現実です。そうした中、人権を尊重する社会を築くためには、地域や家庭、職場、学校などで多くの人とかかわり合う中で、お互いが持つ生活習慣、文化、価値観などの多様性を認め合うことが大切です。今後も区は、一人ひとりが抱くさまざまな考え方や感情に配慮しながら、多様な個性を認め合い、全ての人が尊重される社会を目指し、さまざまな人権課題について正しい知識と理解を深めるために意識啓発を図ってまいります。

◯委員(土屋 準君)  わかりました。以上で質問を終わります。

◯委員長(大滝 実君)  土屋委員の発言は終わりました。

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