土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

平成27年度決算特別委員会(第5日目) 本文開催日:2016.09.30

◯委員(土屋 準君)  民生費におきましては、まず、待機児童対策についてお伺いいたします。待機児童対策については、これまでも多く取り上げてきておりますので、私からは2つお伺いしたいと思います。
 初めに、区立公園への保育園設置についてお伺いします。私も平成28年第2回定例会の代表質問で、国家戦略特区制度を活用し都市公園への保育園設置に向けた検討を行うなど、さまざまな手法をとる他自治体の取り組みを紹介させていただきました。品川区では、大井競馬場駐車場を活用したり、渋谷区でも代々木公園を活用した保育施設の設置に取り組んでいるようであります。そのような中で、一方、杉並区では、すぎなみ保育緊急事態宣言が出され、公園内に保育施設を整備する取り組みを始めるとともに、代替の公園の開設を提案しているようですけれども、住民からは反対の意見が出ていると聞いております。公園の活用については賛否両論あるようでございます。
 そのような中で、港区でも区立公園内に保育園を設置する計画を進めているということでありますけれども、そこで質問は、その概要と計画が立てられた理由はどのようなものか、また今後の進め方はどのように考えているか、お伺いいたします。

◯保育・児童施設計画担当課長(松井義人君)  港南地域では、急激な人口増加による保育需要の高まりから、待機児童が大幅に増えております。区は港南地域における待機児童解消に向けての検討を進めてきましたが、必要な用地や民間ビル等の確保ができないことから、保育園の整備が厳しい状況です。そのため、都市公園内に設置できる施設の規制を緩和する国家戦略特区制度を活用し、港区立港南緑水公園での私立認可保育園の整備を計画しており、平成30年4月の開設を目指しています。保育園の概要は、定員100名程度、敷地面積は公園面積の約3.7%に当たる約750平方メートル、2階建て延床面積約900平方メートル、開設期間は20年程度と予定しています。本計画の実現には、地域の皆さんのご理解とご協力が不可欠です。現在、芝浦港南地区総合支所と連携し、地元町会や公園の近隣にお住まいの皆様、公園を活用している地元消防団の皆様などに計画案を説明し、ご協力をお願いしています。皆さんからのご意見を踏まえ、早期の実現を目指してまいります。

◯委員(土屋 準君)  地域の方などのさまざまな意見を、よく耳を傾けて聞いていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 もう1点は、定住促進指導要綱の見直しによる保育定員の拡大策についてお伺いいたします。港区ではかつて、急減した人口を取り戻すため、港区開発事業に係る定住促進指導要綱を策定し、人口回復に取り組んでまいりました。これは、一定の広さを開発する事業者に対し、面積の一部を主に住宅にするよう求めるルールでしたけれども、現在は人口も回復してまいりまして、住宅の確保というよりは市街地環境の整備、生活利便施設等を付置するというところに重点が置かれているようでございます。
 そのような中で、このたび、港区開発事業に係る定住促進指導要綱を見直し、地域型保育事業を追加するほか、子育て支援施設をつくる場合は条件を緩和する内容に変更するということで聞いております。そこでお伺いいたしますが、港区開発事業に係る定住促進指導要綱の見直しによりどのような効果を想定しているのでしょうか。

◯保育・児童施設計画担当課長(松井義人君)  区は本年7月1日に、港区開発事業に係る定住促進指導要綱を見直し、延べ面積が3,000平方メートル以上にかかる建築物などの開発事業を行おうとするときに付置するように努めなければならない生活に便利な施設として、小規模保育事業や事業所内保育事業を追加するほか、子育て支援施設の係数を10倍に引き上げました。開発事業者としては使える建物の延べ面積が増加するメリットがあるため、子育て支援施設の誘致がより促進されるものと考えております。

◯委員(土屋 準君)  すぐに成果が出るようなものではないと思いますので、まだこれからだと思いますけれども、さまざまな手法に取り組んでいっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、公衆浴場についてお伺いいたします。公衆浴場についてもこれまで取り上げられてまいりましたけれども、私からは、公衆浴場の役割と今後の確保策についてお伺いしたいと思います。
 港区では、公衆浴場の確保策として、さまざまな補助事業を実施するとともに、70歳以上の区民等に無料入浴券を配布したり、区民無料開放デーや健康入浴事業の実施等、区民の利用促進も図ってきております。しかし、平成17年度には9浴場あったものが、現在は、ふれあいの湯を含めて5浴場に減少している状況です。区民の方、特に高齢者の方々からは、自宅にお風呂があってもお風呂屋さんに行きたいが近くにないという声や、混雑しておりゆっくり入浴しにくいなどの声を聞くことが多々あります。高齢者の方々のこのような声を聞き、改めて、公衆浴場が厳しい環境の中で果たしている役割は、とても大きいものがあると考えております。
 今後、港区においても高齢者人口が増加するなど、社会情勢の変化を捉え、公衆浴場の役割や存在意義について改めて認識していただき、公衆浴場の利用者のニーズに沿った支援をすることで、公衆浴場の確保と発展を図ることができるのではないかと考えております。また、都内での区立の公衆浴場は少なく、珍しいと聞いております。港区立公衆浴場ふれあいの湯は、地域の住民にも親しまれておりますけれども、最近では区外の利用者もいるようだと聞いております。
 そこで質問ですが、公衆浴場の振興を図る中で、区立公衆浴場の役割についてどのように考えているか、また、今後の公衆浴場確保策の新たな展開について、具体的にどのように取り組むのかお伺いいたします。

◯保健福祉課長(西田京子君)  区立公衆浴場は、区民の衛生水準の確保をはじめ、健康づくりや地域コミュニティ拠点として、区民のふれあいや交流を促進する役割を担っていると考えています。今後の公衆浴場確保策については、今年度実施を予定している港区地域保健福祉基礎調査で、公衆浴場について広く区民の意見・要望を把握した上で、東京都公衆浴場業生活衛生同業組合港支部との意見交換を深め、公衆浴場が抱えている課題を踏まえ、公衆浴場確保策のさらなる充実に向けて検討してまいります。

◯委員(土屋 準君)  区民のニーズも高いものと思いますので、ぜひ取り組んでいっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。

◯委員長(大滝 実君)  土屋委員の発言は終わりました。

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